能動する人が、能動し続けられるように。支えていくための新しい仕組みが「fan℃」です。

たとえば地域行事やお祭りなどの文化的な活動や、草刈りや海岸清掃といった景観を整える取り組みは、ボランティアによって成り立っている地域も多くあります。

担い手が多く、地域のつながりも強く、経済成長の続いていた時代には、この形でなんら問題はなかったのかもしれません。ただ、少子高齢化が進み、つながりが希薄になり、経済的にも停滞している現代でこうした取り組みを続けていくには、一部の人に大きな負荷がのしかかります。

能動的にはじまったことが、いつしか誰かの義務感や無理を強いることで続いていく。 不幸な状況は、このほかにもさまざまな場面で生まれているように思います。

その解決の糸口となるのが、ファンコミュニティを可視化することなのではないかとわたしたちは考えました。

fan℃の大きな特徴のひとつが、「ひと・こと・もの」で応援できること。応援の気持ちを伝える手段として、寄付やふるさと納税、クラウドファンディングなどもすでに存在していますが、いずれも金銭のやりとりが主になります。

一方fan℃は、お祭りの準備を手伝ったり、企画会議に参加したり、必要なものを贈ったりと、さまざまな形で応援できるプラットフォームです。これによって、従来はボランタリーに運営されてきた活動が持続しやすくなり、「ファン」の人たちにとっても、好きなまちやお店、企業との関わりしろが広がります。

ファンの熱量(=fan℃)も、プラットフォーム上で可視化。どんなプロジェクトに応援が集まっているか、一目で見てとることができます。

ひと・こと・もので応援できるということは、ファンを集めたい事業者や活動団体からすると、「どんな形で応援してもらうか」から考えることが必要です。一緒に汗を流すのか、視点やアイデアを募るのか、物々交換のような形にするか、わかりやすく価格を設定するのか。

選択肢が増えることで、より自由になると同時に、自分たちの取り組みの価値やその伝え方にあらためて向き合うことが求められます。

わたしたち日々研究所にとっても、fan℃は新たな実験場です。このプラットフォームがあることでどんな変化が生まれるのか、使っていただくみなさんと一緒に実験を重ねていければと思います。